引っ越しの荷物を詰めたダンボールケースには、上下逆さまにしたらまずいものがあります。調味料だなどです。
そんなときに表示するのが「天地無用(てんちむよう)」の言葉です。
こういった表記シールを貼られた梱包ケースをどこかで見たことがあるかと思います。
![](https://rental-storage.com/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
これは、矢印と「天地無用」の言葉がセットになっているタイプ。
矢印だけのタイプ、「天地無用」の言葉だけのタイプもあります。
「天地無用」は、運送用語で、対象物が損壊する恐れがあるため倒立状態(上下逆さま)ないし傾けた状態で輸送してはいけないこと、またはその対象物(電子機器、家具、液体の入った容器など)を指す。
天地無用とは、シンプルに言うと、
「ひっくり返してはダメ!」
「上下を逆にしてはダメ!」
という意味です。
しかし、私たち素人が「天地無用」というこの言葉を読むと、
「上下をひっくり返してもいいよ」
という正しい意味とは逆の意味に感じられてしまいます。
「天と地」とは上側と下側という意味、「無用」は必要はない、という意味だから、それらをつなげて、「上側と下側、どちらを上にして、どっちを下にしてとか考えなくてもいいよ」といった意味にも感じられてしまいます。
しかし、それは間違いです。
「無用」は、不要であるという意味だけでなくて、他の言葉の後につけて「してはいけない」という意味となる言葉もあります。
「天地無用」は、天地の後に少し言葉が省略されていて、
「天地をひっくり返すのは無用」
「天地を逆にするのが無用」
であり、つまり、
「ひっくり返してはいけない!」
「上下を逆にしてはいけない!」
という意味になる。まぎらわしい…。
それならば、「天地混同無用」などの言葉にすればいいのにな、と思いますね…。
僕ら一般人には、わかりにくいが、引っ越し会社の人は、天地無用の意味をきちんと理解してくれるから、「天地無用」とダンボールに表記しても問題はないです。